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キソウマ・ミニチュアホース・ロバ(後半)

わがまま娘?ミニチュアホースのミー(2021/12/08)

(インタビュー前半からのつづきです。)


性格の差はありますか?それが行動に現れるときは、例えばどんな時ですか?

みんな性格は違います。人に対してと、動物同士の中での性格にも差があります。

リーダーは和光ですが、くるみは食いしん坊なので、食事の時だと結構ガツガツしています。ミーは、人に対して動じず、すごく可愛がられてきたタイプで、少しわがまま娘みたいな感じです。チーは、人に対して一定の距離がありますが、ミーはグイグイ来ます。

最初に来たときは、ミーはビビりで、逃げ回っていて、それに対してチーが和光たちに向かっていったりしていたため、チーは性格的には結構強いです。チーとミーが来たときに和光は厳しくしていましたが、コジロウは特に干渉しませんでした。

ミニチュアホース のチーとミー親娘(2021/10/08)

福宝がまだ生きているときは、特にミーが福宝のことを気にしており、二頭一緒にいるところをよく見ました。福宝にとっても良い刺激になっていたと思います。

(ウマから見て体調が悪い時は分かるものなんでしょうか?)

体調が悪いからなのか、福ちゃんがリーダーだったからミーが近くにいたのか、寄り添える存在だったのか分からないけど、ミーは福ちゃんだけ気にしていました。

チーやくるみは、今のリーダーの和光のそばにいることが多いです。このように、性格には違いがあり、関係性も複雑です。ウマ同士の中で、気にしてる存在と気にしない存在がそれぞれでいます。

ウマが怒ったり喜んだりすることはありますか?それは外から見て分かりますか(表情や行動で)?

ウマの感情は、大体耳で分かります。威嚇や警戒をすると耳が後ろに倒れます。普段から見ていると、表情でも分かります。耳の向きでも分かりますが、表情でも、穏やかな顔をしているときや、困っているような顔の時も分かります。

(怒っているときは、なだめたりとかはしないんですか?)

怒っているときはあまりありませんが、少しテンションが上がってしまって勢いよく走っているときは、事故や怪我の防止のためになだめます。普段から、速足や駆け足を教える「調馬索」というトレーニングをしており、その中で落ち着かせるときの号令などを教えておくとよいです。何かに驚いて放飼場を走ってしまった時も、掛け声でなだめていくことができるので、トレーニングは大事です。

名前の由来があったら教えてください。

「和光」「福宝」は、漢字でかっこいい名前ですけど、もともとついていた名前です。「くるみ」は、元々付いていた名前だと思うのですが、はっきりとは分かりません。「コジロウ」も大昔なので分からないです。

「チー」と「ミー」は、ミニチュアホースの「ミ」と「チ」からとりました。呼びやすくて覚えやすい、愛称のようなイメージで名付けました。

ミニチュアホースが新しく仲間に入りましたが、キソウマやポニーとは、どのように仲良くなりましたか?

一番最初は、放飼場の中で真ん中を仕切っておいて、普段のウマたちの後にチーとミーを出して、柵越しに様子を見ました。

お互いに一緒にできるかどうか動物に顔合わせして、後から一緒にします。放飼場の中でも袋小路にならないよう、飼育員が必ず一人は付いて、ずっと見守っていました。多少の威嚇などは、ウマとしては普通のことなので、あまり干渉しませんが、危ない時は間に入ります。これは時間が解決するものなので、順番に馴らしていって、ウマ同士で納得するしかなく、動物たちに任せています。

今の状態に落ち着くまでは、二か月ほどかかりました。これはウマ同士の問題であり、ウマたちもお互いに確かめることが大事なので、飼育員は、怪我だけはしないように気を付けながら、見守っていました。今は大きな闘争は起こることはなく、なんだかんだ仲がよいですね。

みんな仲良くなりました(2021/07/30)
ロバの一家も夜は同じ舎で過ごしていますが、仲良しですか?

部屋同士の行き来では顔を合わせますが、放飼場は別なので、ロバはまだ一緒にしたことがありません。ロバをウマの中に入れたらどうなるのかなぁ。

(関係性が変わったりしますか?)

変わると思います。ロバももともとの放飼場が狭いので、一緒に出せたら面白いと思いますが、なかなかそこまではできていません。チョビンはコジロウにちょっかいをかけるので、もし出すならロンとコロンです。

ロバファミリー。右がロンお母さん。左がコロンちゃん。(2021/06/22)
夜はどんな姿で寝たりしていますか?

基本的には、伏臥(ふくが)か横臥(おうが)で寝ていますが、そんなに長いことも寝ません。伏臥は足をたたんで伏せている状態で、横臥というのは横向きに寝ることです。

朝の体の汚れ具合と、毛の乱れ具合で、伏臥と横臥のどちらの体制で寝たのかが分かります。熟睡しているときは、大体横臥になります。いつも必ず伏臥や横臥で寝る個体と、そうでない個体がいます。立ったまま寝ることも可能な動物ではあります。寝方は個体それぞれですが、基本はみんな伏臥や横臥で寝ています。


お忙しいなかたくさんの質問にお答えいただき、ありがとうございました!貴重なお話を伺えてうれしかったです!

ごろんとチョビンお父さん(2021/10/26)

インタビュー日:2021年12月8日(水)

動物データベース:
キソウマ
ミニチュアホース
ロバ

キソウマ・ミニチュアホース・ロバ(前半)

好き嫌いなし!なんでも食べるキソウマのくるみ(2021/12/08)

(はじめに、SNSに送られてきた質問です。)


厩舎の部屋割りはどうなっていますか?

図に書いてみますね。

その場で厩舎の部屋割りスケッチを描いてくださいました!
(クリックで別ウィンドウで大きく表示できます)

 
ここがロバの放飼場の位置で、中はこうなっています。普段部屋は変わらないですが、誰かが亡くなったりした場合は部屋移動があります。今はこの配置で落ち着いています。

((現状でいっぱいですが)福宝さんが亡くなる前はどんな部屋割りでしたか?)

和光がいる部屋に福宝がいて、コロンがいる部屋が元の和光の部屋だったと思います。チーとミーは前はもぐもぐ広場にいました。福宝が亡くなってから部屋移動でチーとミーがこっちの厩舎に来たので、現在もいっぱいです。

(コロンちゃんとチョビン君(父娘)の間に和光さんがいるのは何故ですか?)

福宝が亡くなる前に寝たきりの状態で、毎日チェーンブロックという機械で寝返りをさせていました。和光も今後年齢的にそうなってもおかしくないので、そのチェーンブロックが使える部屋に移動させました。(元々和光が使っていた)空いた部屋にコロンを移しただけです。コロンはどの部屋でも大丈夫なので。

(チーとミーは同じ部屋なんですね。)

部屋の真ん中に仕切りがあります。
前もぐもぐにいたときは広い部屋で2頭一緒にいましたが、餌を食べる量に違いがあるので、こちらでは部屋を仕切っています。ミーの方が結構食い意地が張っていて、同じ部屋で2頭分の餌をおくとミーの体重が増えすぎてしまうからです。
今は仕切りがあるので、その心配はなくなりました。

厩舎内での「あるある」または「よくやる行動」はありますか?

放飼する順番が決まっていて、コロンから先に出してロバを3頭先に出します。そうすると、チョビンがコジロウの部屋の前を通る形になって…オス同士のためか結構チョビンはコジロウのこと気にしていて、部屋の前行くとコジロウにグイグイいきます。それで、お互いに甘噛みしあったりします。

ロバのチョビン(2021/11/21)

オスがコジロウとチョビンだけというのが要因だと思います。帰り際も同じで、コジロウが先に部屋にいるとチョビンは帰るときに絶対コジロウの部屋へグイグイと寄って、ちょっとちょっかい出して帰るみたいな行動をします。

(仲が良くて遊んでいるわけではなくて…)

仲がいい訳ではないと思います。
若いころコジロウとチョビンがここでやりあって結構唇から出血とかがありました。昔はすごい注意はしてましたが、今はもう歳のため激しくはやりあうことはありませんね。大怪我じゃなければ、様子見で獣医に見てもらって治療をしてもらいます。チョビンとコジロウはそういう仲です(笑)。

(コジロウ君はおとなしい印象があるので意外でした!)

コジロウ単体だと大人しいですよ。向こうから来ると、やっぱりコジロウもやり返しますね。今はある程度落ち着きましたが、オス同士はお互いに気になってしまうようです。

ポニーのコジロウ(2021/12/26)

(次は盛り上げ隊!からの質問です。)


キソウマ達が普段食べている餌、餌の量、それから好物があったら教えてください。

基本的な餌はイネ科の牧草のチモシーですね。他にはヘイキューブ(アルファルファというマメ科の栄養の高い草を固めた餌)があります。後は、草食動物用のフードであるペレットを少し。(ペレットは)ビタミンや栄養的な物が含まれてるので、ご褒美やサプリメント的な意味合いであげています。後は、ニンジンもあげています。

最近は、年寄りが多いので体重維持のためにちょっとカロリーの高いビート(甜菜(てんさい)で砂糖を作った後の搾りカス)を、和光とコジロウにあげています。年寄りでちょっと体重落ちている個体には、栄養価の高い餌をあげたりしています。ですので、普通はチモシーがメインで、プラスアルファは年齢とか個体の状況によって別々という感じです。

量は、一番多いのが和光で、1日チモシーを5.5kg、ヘイキューブ2kg、ZC(ペレット)とかは2掴あげています。チモシーの量は身体の大きさによって結構変わるので、1番多くてそのくらいになります。ミニチュアホースだと、1日あげるチモシーは大体1.3kgになります。好物は、個体によって様々ですね。和光は意外とニンジンがあんまり好きではないです(笑)。

土日の餌やりはニンジンをあげるんですが、和光だとすぐ途中で飽きてしまい、コロンもニンジンがあまり好きではないです。くるみはニンジンも大好きでZFっていうペレットも大好きなので、なんでも食べる感じです。ニンジンはウマが好きなイメージがありますが、みんなが好きというわけではありませんね。

(みんな好き嫌いがあるんですね~。出されたものは全部食べますか?)

そうですね。個体によって食べる順番が違うだけです。和光の場合は最後にニンジンをしょうがなく食べる感じです(笑)。

キソウマの和光とくるみ(2021/12/26)
ウマ達が過ごしやすい環境にするためになにか工夫されていることはありますか。

環境の工夫ですが、年を取ってきたので放飼場よりも夜寝る部屋を重視しています。

元々の床はコンクリートですが、歳寄りの和光とコジロウに関してはマットを敷いてその上に床材を敷くようにしています。床材は、のんほいパークでは麦藁を使っています。

コンクリートで寝て起きる時に、蹄のある動物だと結構滑りやすかったりするので。年を取って体の動き悪くなると、寝た後起きる時に踏ん張りが効かずに滑って転んじゃったりします。それを防止するためにマットを敷いています。

コジロウも3年くらい前からマットを敷いています。その頃で25歳になっていて、加えてコジロウは元々足があんまり良くないので、年を取って起き上がりにくくなった時がありました。滑って擦り傷みたいなのが足とか腰にできたときがあって、その頃からマットを敷き始めました。それからは、(擦り傷は)一切なくなったと思います。

最初、コジロウの部屋にマット敷いたときは、マットを踏むのを怖がっていましたね。初めての物というのはどの動物でもそうなのですが嫌がります。少しずつ慣らしていくのがセオリーなので、最初は1枚敷いて様子を見ていたのですが一向に踏みませんでした。この間にも、起きれずに滑っている状態が見て取れたので、なるべく早く敷きたいなと思って。次の日に強引に3枚敷きました。そしたら一番奥のマットのない狭いスペースに一晩中いて餌を食べている時がありました。

(えー!それでどうなったんですか?)

次の日にはその隙間も無くして、無理やりマットの上に乗せたら平気になりました。今部屋にはギチギチだと3枚敷いています。
本当は、ゆっくり慣らしていくのがいいのですが、(滑っていて危険なので)急を要していたので。初めて見るものには敏感な動物が多いですが、そうじゃない子もいます。和光とか福宝はマットは平気でしたね。

こっちで環境を良くしてあげるつもりでも、動物にとっては、最初は恐怖だったりプレッシャーだったりすることがあるので、年を取るのを見越して若い時から慣らしておくのも大事だと思いますね。後、チョビンに関しては体が小さいので、フカフカの床材を多めに敷いています。

飼育員の方とのスキンシップはどのようなものがありますか?また、動物と仲良くなるために飼育員さんが心掛けていることはありますか?

ウマのような家畜は、もともと人と過ごしてきた動物です。動物園としては、動物に直接触れて何かを感じるということを大事にしたいと思っています。そのためには、安全な子にしなければいけません。飼い方や扱い方によって、その子の性格は変わります。

家畜で使われる動物はもともと群れを成すものが多いので、(飼育担当としては)そのリーダーになることを意識しています。ウマのリーダーになる、といっても、厳しく言うことを聞かせるわけではありません。群れを統率するリーダーは「その子についていけば、他のウマが安心と安全が保障される」という存在であるべきです。「この人といれば安心だな、安全だな」と思ってもらえるような存在になることが大事だと思っています。

ウマが何かに驚いて暴れてしまったときにも、こちら側が慌てずになだめます。そうして「この人は自分がパニックになったときでもなだめて落ち着かせてくれる存在だな」と思ってもらえるように意識して接するようにしています。何かを教える時も、その人に対して「怖い」や「怒られる」というイメージを植え付けず、普段からの扱い方で信頼関係をつくっておくことがとても大切です。常にウマが神経質にならないように、落ち着いた動作を見せるようにしています。

スキンシップも、そのことを頭に置きながら、メリハリをつけています。触るときは、裏堀(蹄の裏の掃除)やブラッシング、何かを教えるときだけで、それ以外では基本的には触りません。トレーニングも、短時間でやるというのが効率も良いので、普段からはあまりしません。日常の作業の中だけでも、ウマとの関係は十分に作ることができます。

話しかけることも大事です。違う言葉でも同じ声のトーンだと分かりにくいので、注意するときも、褒める時も、声のトーンを変えて分かりやすくしています。クリッカーやホイッスルを使ったトレーニングが難しいので、声で伝えることが多いです。伝えることはなるべく早いほうがよく、物事が起こった0.6秒の間に褒めたり注意したりすることが大事です。普段から声掛けをして、こちらの思っていることは声で伝えます。だから、動物も、言葉としてわかっているかは分からないけど、声のトーンで理解していると思います。

(ウマは人を見分けられていますか?)

人のことは見ています。飼育員は毎日同じ人というわけではないので、他の人にトレーニングを引き継ぐときがありますが、ウマの目線がずっと僕の方を向いている時とかはあります。

ウマたちに会える、なかよし牧場(2021/12/26)

後半につづきます!!!)


インタビュー日:2021年12月8日(水)

動物データベース:
キソウマ
ミニチュアホース
ロバ

『のんほい想い出写真館』開館!!

 このたび、のんほいパーク盛り上げ隊!は『のんほい想い出写真館』を企画し、開催させていただくことになりました(後援:豊橋市)。

 本企画は、『のんほいパークの動物たちの姿を、未来の子供たちに残したい』という思いから考えました。これまで生命(いのち)を繋いでくれた動物たちに感謝の気持ちを込めて、また、これから先の未来を生きる動物たちへの応援の気持ちを込めて、豊橋総合動植物公園の開園から今日に至るまでの動物たちの想い出の写真を募集し、誰でもいつでも過去を振り返ることができるように展示します(募集期間:2021年12月14日~2022年3月31日)。

 詳しくは「のんほい想い出写真館 特設サイト」をご覧ください。みなさまからのご応募を心よりお待ちしております!

のんほい想い出写真館 特設サイト

たくさんのご応募ありがとうございました!

 今年ものんほいパーク盛り上げ隊!(三輪・山口プロジェクト)が主催させていただいた『撮っておき!のんほいフォトアワード2021』(第6回目)は、10月末をもって募集を締め切りました。多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 フォトアワード2021受賞作品については、特設サイトにて発表しています。ぜひご覧ください!

 また機会がありましたら、ご応募いただければ幸いです。今後ともよろしくお願いします。

フォトアワード2021特設ページ

撮っておき!のんほいフォトアワード2021

『撮っておき!のんほいフォトアワード2021』作品受付中です!

 『撮っておき!のんほいフォトアワード2021』の作品受付を8/1より開始しました!

 本フォトアワードは、メールアドレスさえあればどなたでもご応募いただけます!昨年と同じく、2022のんほいパーク公式カレンダー用写真の選出も同時に行います。みなさんのご応募をお待ちしております!
 詳細につきましては、次の特設ページをご覧ください。

※応募締切を延長しました。詳しくはフォトアワードサイトをご確認ください。

のんほいフォトアワード2021 特設ページ

撮っておき!のんほいフォトアワード2021

『のんほいプチフォトコン』季節イベント企画!!

 豊橋総合動植物公園と協力して運営している『のんほいプチフォトコン』について、もっと盛り上げていくためのイベントを企画しました!

 季節のイベントに合わせた写真募集を行います。ぜひ皆様のお気に入りの写真をご投稿ください!

のんほいプチフォトコン 2021年度イベントスケジュール

関連ページ

2021年度イベントスケジュール

公式サイト・リニューアルへの協力(2020/12~)

 のんほいパーク盛り上げ隊!(9代目)は、豊橋総合動植物公園のホームページリニューアルプロジェクトに参加させていただきました。私たちは、サイト制作に携わる企業の方々が参加する会議に加わり、一般来園者目線で新しいサイトに欲しい情報等の意見や提案をさせていただきました。また、園の動物たちの魅力を多くの方に知ってもらうため、サイトに掲載する動物紹介文を作成させていただきました。私たちが担当した部分は、「のんほいアニマルズ」のページで確認できます。

 ※このことについては、公式サイトで紹介していただきました

 このたびは大変貴重な体験をすることができました。関係者の皆様には感謝申し上げます。

新サイトに関する会議(2020/12/17)

来園者視点で意見を述べるメンバー

関連ページ

フォトアワードに関するアンケートを行いました!

 2021年2月27日(土)、盛り上げ隊!は豊橋総合動植物公園のご協力をいただき、園内で「フォトアワードに関するアンケート」を実施させていただきました!

 アンケート回答者には盛り上げ隊!制作・オリジナル缶バッジを配布させていただきました。喜んでもらえてうれしかったです。アンケートにご協力くださったみなさま、ありがとうございました!アンケート結果は集計・分析し、次回以降の企画に役立てていきます。

フォトアワードに関するアンケート@豊橋総合動植物公園(2021/02/27)
アンケートお願い看板
動物缶バッジ配布

 なお、当日は、8月および10月に園内に掲示させていただいたプチフォトコン広報ポスターについて、元の写真素材を投稿してくださった皆様にお渡しすることも行いました。前日の連絡になってしまいましたこと、お詫び申し上げます。

「飼育員インタビュー」を行いました!

 盛り上げ隊!発足時から継続している「飼育員インタビュー」を今年も実施させていただきました!今年は、アジアゾウ、レッサーパンダ、ライオンの担当の方からたくさんのお話を聞かせていただきました。

 大変お忙しいなかインタビューに応じてくださった飼育担当の皆様、ありがとうございました!

 インタビュー内容は本サイト(下記リンク先)でまとめて公開していますので、ぜひご覧ください!
 → 飼育員インタビュー

ライオン

2020年にアースとシルクが仲間入りしました!

普段食べているエサは、何ですか?また、好き嫌いはありますか?

3頭共通で食べているものは馬肉、鶏胸肉、鶏頭で、その他に鶏の肝を週に3回あげています。
あと、アースだけ鶏の丸(内臓を抜いた骨込みの肉)を安佐動物公園でもあげていたので、(こちらでも)あげています。シルクも前の動物園で食べていたのですが、骨が硬かったようで(以前)血便がちょっと出てしまったので、それからあげるのを止めました。

(なぜ鳥の肝は週に3回だけなのですか?)

肝は臓器に負担をかけるので、栄養的には必要なのですが、毎日はあげてないです。あと、そんなに好きじゃなさそうです(笑)。

(一番好きな餌はなんですか?)

全頭が好きなのは馬肉か鶏胸肉ですね。多分、一番好きなのは馬肉です。時々、鶏胸肉の方を先に食べていますが…鶏の頭はあまりみんな好きじゃないので最後に食べていますね。

(前にイノシシとかあげていましたが、最近は…?)

新しいライオン舎になってからは一度もあげていないですね。
コロナの関係でイベントがなくなったり、こっちに来て落ち着いてなかったりしたので。コロナが落ち着いたらやりたいですね。

どうやってやろうか考え中です。皆で一緒にやると多分ケンカになってしまう(笑)ので、1頭ずつ分けてやろうかな、と。

過ごしやすい環境にするために工夫していることはありますか?

ライオン舎ができた当初は足りないところがあったので、手直しで、日よけで放飼場にネットをつけたり、櫓を手作りして日よけと目隠し用に作りました。
隠れる場所がなかったので、ちょっとでも隠れられるように櫓を作りました。

あとは、おもちゃをぶら下げて遊べるようにと、爪とぎができるように丸太も入れてみました。

それぞれで性格の差はありますか?それが行動に現れるときはどんなときですか?

オトは落ち着いていて、経験豊富なので、おもちゃもぶら下げているんですけど『そんなもんじゃ、私は遊びませんよ』みたいな感じで全然遊んでくれないです(笑)

シルクは好奇心旺盛なので、すぐおもちゃで遊んでくれました。

アースは警戒心が強いので、最初は遊ばなかったんですけど、シルクが遊んでいるのをみて大丈夫なんだなと思ったのか遊ぶようになりました。警戒心が強いけれど慣れてしまえば平気みたいで、何でもできる感じですね。

シルクちゃん(2021/01/15)
アース君(2021/01/15)
(3頭に序列はありますか?)

(シルクとアースの)2頭はオトのこと敬っているというか、ちょっと上だなって思っているような気がします。
2頭をオトと(直接)一緒に出したことはないのですが、オトを大放飼場に出してシルクをサブの柵一枚で繋がっているところに出すと、(アースの時はやらなかったですが)シルクは柵に体をスリスリして仲よくしたいって感じで、オトは『寄るなよ』みたいな感じでした(笑)。
オトが一番上っぽくて、その次はシルクで次がアースですかね、わからないですけど。

アースはシルクに怒られるとすぐイタズラとかちょっかいをかけなくなるので、いい感じの関係になっているのかなって思います。

アースとシルクはどのように仲良くなりましたか?

最初は大放飼場とサブで顔合わせをはじめました。

だいぶ慣れてきたので最初は室内でペアリングをしました。舎の中は部屋が4つあって、放飼場側に出られるように通路があって、全ての部屋の行き来が自由な作りになっています。なので、全ての扉を開けて、何があっても逃げられるようにして、最初は室内でペアリングをしました。

室内で特に問題がなかったので、大放飼場に出し始めました。しばらく距離が縮まらなかったので、どうしようかと考えていたら交尾をはじめて…、そこからへっちゃらになって仲良くなりました。

オトは新しい環境になって変わったことはありましたか?

特にないと思います。
向こうにいた時と変わらずよく寝ています。
よく2頭を見て、楽しんでいるかどうかはわからないですけど、落ち着いて、(新しい放飼場が)自分の場所になっていると思います。

オトさん(2021/01/15)
飼育員の方とのスキンシップはありますか?あるとすればどのようなものがありますか?

野生動物なので、必要以上に接することはないです。
でも、採血とか予防接種をしたいので、トレーニングとして(直接)餌をあげたりしていますね。ただ、手でベタベタ触ったりはしないです。

(飼育員さんに喉を鳴らすことはありますか?)

鳴らします!
アースは縄張り意識が強いので、男の人には当たり強くて、女の人に優しいです。
女の人には甘えたような声出すときがあります(笑)。

体の手入れはどのようにしていますか?(ブラッシングや爪切りなど)

ブラッシングは危ないのでしないです。自分たちで体を舐めています。
爪とぎは丸太でしています。ゆくゆくはトレーニングで(爪切りを)できるようにしたいなと思っています。

他には話していない裏話があったら教えてください!

実は、(ガイドとかで何でも話してしまっているので)無いんです(笑)。

(擬岩が暖かくなると聞きましたが…)

そうなんです!暖かくなるんです。
昨日から急に寒くなったので、今、説明書を読んでいるところです。近いうちに(ヒーターを)付けようかと思っています。

今、工事中でマリンがライオン舎に来ていると思います。ライオンもトラも縄張り意識が強いイメージがあるのですが、それぞれの仲はどのような感じですか?

前の獣舎では、オトとマリンは室内では顔を合わせていたので、(こちらでも)マリンはサブの小さい所に出せるように扉を開けているんですけど、顔を出すようになって、その回数を増えてきました。

(マリンちゃんの食欲はどうですか?)

あります!ただ、警戒心が強いので慣れるのに時間がかかっていますね。

(マリンちゃんは若い2頭とは初対面ですがどうでしたか?)

怯えてはないですけど、収容とか放飼の時は落ち着きが少しなくなって立ち上がって動きますね。

(ガラスとか柵があるから安全ってマリンちゃんはわかっていますか?)

前の獣舎の飼育員と今の飼育員が違うのでまだちょっと警戒していますね。喉鳴らしてくることあるのですが、柵よりこっちに来ないとわかっているので僕が目の前に来ても柵に近づいてきますね。

(マリンちゃんが慣れてきたらライオンの放飼場に出すとかはあるんですか?)

今のところはないです。帰ってこないのが一番怖いので(笑)


(ここからはSNSに送られてきた質問です。)


一日にどのくらいの量の食事をとっていますか?

アースは4.3kgくらいです。
シルクは3.6kgくらいです。
オトは4.1kgです
肝がある日は+0.5kgです。

体重は何キロになりましたか?

体重計がないのでわからないですけど、オトは運ぶときに測って136kgでした。
オトの見た目からするとシルクはちょっと小さいので、推定115~120kgくらいだと思います。

アースはかなり大きいので推定170kg位いっているのかなあ…オトより30kg位重いと思います。

でも大分筋肉が増えてきたと思います。

バックヤードにおもちゃはありますか?

木を入れていて、かじって遊んでいます。あと丸太で爪とぎしています。
ベッドも木で作っているので、ベッドをかじって自分のベッドも遊び道具になってます。

(さっき飼育員さんが来た時にみんなソワソワしていましたが3頭ともソワソワしますか?)

オトは全然しないですね(笑)落ち着いています。
シルクは遊んでほしいのか、餌をくれる人ってわかっているのでソワソワします。

インタビュー中に近寄ってきてくれたシルクちゃん(2020/12/17)
(顔がわかるんですか?)

顔じゃないと思います。飼育員の恰好とか自転車は飼育員ってわかっているので、音で判別したりしていますね。

インタビュー中、飼育員さんを見つめるアース君(2020/12/17)
(長靴を履いて薄い灰色っぽいズボンで紺色のトレーナーとか着ていて、いかにも飼育員さんみたいな格好していたら寄ってきてくれますかね?)

来ると思います(笑)


お忙しいなかたくさんの質問にお答えいただき、ありがとうございました!

インタビュー中の様子(2020/12/17)

インタビュー日:2020年12月17日(木)

公式サイト・動物紹介:ライオン
動物データベース:ライオン