ホッキョクグマに関する質問
クッキーは国内三番目の高齢個体なので、気温の変化には気を付けるようにしています。
夏場は暑さに弱いので上から散水してコンクリートの温度を下げたり、日よけを作ったり、外にある空調をつけて冷たい風を送っています。今年は室内にエアコンをつけて出入り自由の展示を行っています。
エアコンの温度は20℃に保つようにしています。本来はもっと温度を下げたほうがホッキョクグマにとってはよいのですが、外との温度差で体調を崩してしまうので、20℃ぐらいを目安にしています。冬も同様に室内を出入り自由にしています。
また、好きな食べ物などがあったら教えてください。
普段与えている餌は基本的に同じものですが、時折お客様から頂いた魚を与えることもあります 。
ホッキョクグマは、いつも与えているホッケやアジを好んで食べており、以前鮭を与えたことがありますが、食べてくれませんでした。
好きな食べ物は馬肉です。室内では、専用のペレットや白菜、ニンジン、りんごも与えていますが、ホッキョクグマは人間と同じように野菜が苦手な傾向があり、体調が優れない時には残すこともあります。
クッキーには1日2キログラムの馬肉と、あと魚も与えています。ちなみにキャンディには4キログラムの馬肉を与えていました。
放飼場に生えているイネ科の柔らかい草が好みです。
閉園後は、室内に入ってからはまずご飯を食べて、その後うつ伏せになって休んでから眠りにつきます。
いつも「おはよう」や「おやすみ」と声をかけるようにしています。近づくと、ご飯を欲しそうにこちら側をじっと見つめてきます(笑)
とても食いしん坊なので、ご飯をあげると上げただけ食べてしまいます。そのため、あげすぎないように注意しています。
また、トレーニングの一環として、飼育員がエサをあげながら人になれるように促しています。
正確に測ったことはありませんが、ホッキョクグマの睡眠時間は大体人間と同じくらいだと思われます。
室内を急に開けると寝ていることが多いですが、人が来るとすぐに立ち上がって起きます。
最近ではプールに入る頻度が減ってきていて、視力もあまり良くないため、餌を投げても全く違う方向に行ってしまうことがあります。特にプールの中ではさらに見えづらいようで、大変そうに感じることもあります。そのような場合は、近くで餌を与えるようにしています。
また、高齢のため硬い食べ物をあまり好まなくなっています。歯が抜けてしまこともあるため、ペレットをふやかすなど工夫して与えるように気を配っています。
クッキーはとても落ち着いていて穏やかな性格で、私が担当してから一度も怒っている姿を見たことがないほど、常に落ち着いています。お昼寝をしている姿もとても可愛らしいです。
また、上から餌やりをするときには、プールに頭を突っ込んで餌を探すので、上から見るとお尻しか見えません。その姿がまるでくまのプーさんのようで、とても可愛らしいです(笑)
基本的に餌やりは11時と14時30分に行っているので、その時間にお越しいただければ、近くで食事をしている姿をご覧いただけます。
また、他のクマと比べて顔の形や体のつくりが異なるので、ぜひ近くで観察してみてください。
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インタビュー日:2024年12月12日(火)