※ライオン・アムールトラ共通質問からの続きです。
多分そうだと思います。
あそこ(水場)の水が井戸水なので、意外と冷たくて、年間通して15度くらいです。なので、水につかって体温調整をしている、というのが一番の理由だと思います。寒くなると(入る頻度が)減るので…。
昼間(外にいるとき)だと、何をやってもまず食べません。肉とかをやっても食べることはないです。これは、アムールトラだからではなく個体差、つまり、マリンの性格によるものだと思います。
担当の飼育員相手に(甘えて)鼻を鳴らして近づいてくることは多いですが、マリンは意外とみんなのことが好きなので、担当じゃなくても1対1だったら多分そうやって(同じように)来ます。飼育員相手でも2,3人いたら警戒してそういう姿は見せないんですが…。新しい担当になってもすぐ慣れるフレンドリーなタイプです。
外で(柵越しに)呼ぶと、お客さんが呼んでも反応しませんが、担当飼育員が呼ぶと反応します。
(ここからはSNSに送られてきた質問です。)
以前、麻酔をかけて爪を切ったことがあって、そのときにふんだんに触りました(笑)。手触りは…やっぱりイイです。
麻酔をかけなくてはできないことは(“効き”や“覚め”の関係で)冬に行うことが多いんです。(そのときも)寒い時期に行ったので、中がふかふかで柔らかい冬毛でした。指がぐっと埋まるぐらいの深さで、中の冬毛と表面の長い毛で少し手触りが違うんですが、長い方の毛も意外と柔らかいです。
もちろん品種改良したいい毛並みの猫のほうが手触りは良いと思います。でも、猫よりも“気持ちイイ”です。なかなか麻酔かけてるときじゃないと触れない(笑)。
ライオンは見ての通り毛が短いです。冬になってもあまり変わらなくて、毛が抜ける時期というのはあるんですが、夏毛、冬毛というはっきりした違いはありません。
(特徴的な点として)油っぽいです。皮膚から油が出ているんです。だから、ガシガシ触ると手が油っぽくなります。日差しの強いところで生活しているから皮膚を守るためかな?と(自分としては)推測しています。なので、ライオンの部屋を掃除するときには洗剤を使ってゴシゴシ流します。ライオンは壁に体をこすりつけるので(油の)汚れが残りやすいんです。
肉球はとても分厚いです。表面はしっかりしていて柔らかくはないんですが、中は柔らかくてクッション性がとてもいいです。だから、歩くときに足音がしないんです。なかなか麻酔をかけないと触れませんけどね(笑)。
日常サイクルのパターンです。(自然ではないので)本当はそういう決まったサイクルを覚えて――例えば、そろそろご飯の時間だから帰ろうかな――とかは、無い方がいいんです。獣舎に帰ることを忘れるくらい外で色々なことができて、気付いたら帰る時間になっていた、というくらいが(自分の考えとしては)ベストです。
後、どんな動物でもそうなんですが、担当飼育員が獣舎の中にいるとその気配に反応している(獣舎の入口に近づく)こともあります。オトなんかは、中に人がいると絶対に見に来ます(笑)。なので、なるべくギリギリまで獣舎には行かないようにしています。
日常のサイクルがあるとパターン化された行動になってしまうので、それを無くせるくらい広場の環境を良くしたいと考えています。
今回のインタビューでは、興味深い話をたくさん聞かせていただきました。大変お忙しいなか、インタビューに応じてくださり、ありがとうございました!
インタビュー日:平成30年12月7日(金)