ニホンツキノワグマ

ニホンツキノワグマ・アイル
ニホンツキノワグマ・アイル

Q: ご飯は何を食べていますか?

A: 煮イモ、煮ニンジン、リンゴ、クマペレットをあげています。


Q: 好き嫌いはありますか?

A: なくて、何をあげても食べる子です。中でもリンゴが一番好きで、リンゴを一番先に食べます。


Q: どれぐらいで大人になりますか?

A: 性成熟になると大人と考えると、3、4年です。
(体の大きさは)2、3年すると大きくなっちゃいます。性成熟よりちょっと手前くらいに体は大きくなります。
(大人の)大きさはだいたい成人男性くらいですが、女の子なので、少し小さめかな、というくらいです。9月に豊橋にきて、2か月で体重が倍に増えました。成長期なので、どんどん大きくなります。
この姿は今しかないです。


Q: お婿さんが来る予定はありますか?

A: 一切ないです。子供だからというのもあると思いますが、まだ検討されていないです。


Q: 眠るときも同じ部屋(現在展示されている部屋)なのでしょうか?

A: あそこ(展示室の左側)に(鉄の)扉があるのが見えますか。あそこ(鉄の扉)の向こう側に部屋があるので、そこに収容して夜は寝てて、朝こっちのガラスの部屋に出しています。
お客様がいる時間は、ずっとこのガラスの部屋に出しているんですが、ここのヘリ(ガラスのすぐ下)にいると見えなかったりということもあります。


Q: 麻袋は寝るときに使うものですか?それとも、遊ぶ道具(おもちゃ)でしょうか?

A: 寝るときに使うもので、床がコンクリートで冷たいので、床材として入れています。おもちゃとして遊んでくれても大丈夫なものです。


Q: 室外(外の運動場)に出るのは、いつ頃になるでしょうか?

A: 今年中はもうだめで、来年早くて1月中、遅くて2、3月中になると思います。


Q: 上目づかいで人を見ているように感じますが、何か理由はあるのでしょうか?

A: 単に、ツキノワグマのほうが身長が低いというのもあるんですが、様子をうかがっているというのはあります。
基本的にこの子は人見知りで、私以外の人がこの中に入ると隠れちゃうので、常に様子はうかがっていると思います。


Q: 野生で生まれ育ってきた個体だと思いますが、野性的な側面を感じるときはあるでしょうか?

A: 私は常に感じています。特に、麻袋を噛んで、両手で持って、頭を揺さぶっているときは、「この子クマだな」って思います。


Q: ツキノワグマと人間(飼育員さん)の関係について。人になついたりするものでしょうか?(一般的な話と、現在ののんほいパークの実際について知りたいです)

A: 私的には、なついているわけではなく慣れているだけだと思います。この子は、私のことをほぼ毎日見る「見慣れた物体だな」という認識で、あと、ご飯を持ってくるものだという感覚だと思います。私の姿を見たらご飯をもらえるということはわかっています。

(一般的には)小さいころから飼っていると人に慣れやすいというのはあるみたいで、ほかの園館でも、小さいころから育てていると、すごく人に慣れている個体はいます。ただ、大人で野生から連れて来たら、人に慣れにくいというのは聞きます。犬、猫ではないので、クマは人になつくとは思わないです。ただご飯をくれる違う動物くらいの感覚だと思います。

威嚇は私にはしなくなりました。慣れていない人が来ると(威嚇を)します。それで、(その飼育員に)慣れている/慣れていないというのを私は判断します。なつくというと、犬みたいに撫でてと近寄ってくる感じだと思うんですけど、そんなことはないので。

ニホンツキノワグマ・アイル
ニホンツキノワグマ・アイル

(ここからはSNSに送られてきた質問です。)


Q: 先日もツイートしましたが、ツキノワグマのアイルちゃんに飼育員の方がおやつをあげながら、簡単なトレーニングらしきことをしているのを見ました。どんな内容、目的なのか知りたいです。それとアイルちゃんはいつごろ外に出られるようになりますか?

A: 採血のトレーニングをしています。クマはここ(手の指と指の間)から採血をするので、手を安全に外に出してもらえるように(ひっかいたりする感じではなく)、柵を持たせるトレーニングです。クマはあくまでも猛獣なので、人と直接的な関わりを持たないほうがよく、またここ(指と指の間)が一番皮が薄くて血管が浮き出やすいからです。


(室内の電気について)

見やすくするように、中を明るくしているんですが、あまり変わらなかったです。
いろいろ試したんですが、中が思った以上に明るくならなくって、時間によってはよく見えないです。今の時期は、暗くなるのが早いので、夕方くらいからのほうがよく見えます。


(寒くないんですか)

日本の生き物なので、大丈夫なんですけど、コンクリートにずっといると冷えるので、麻袋を入れています。夜は閉め切って帰るので、朝来ると、少し暖かいなという感じもあります。


(人に見られるのには慣れたんですか)

ガラスがあって安全なことが分かっているんです。もし、(獣舎の)中に入って行ったら、すぐに逃げます。


(臆病ですか)

臆病というよりも、人見知りです。臆病だと大きな音とかにも反応すると思うんですが、特にそういうものには反応しないので。
それか、自分よりも大きく動くものが怖いのかだと思います。


(野生だと、もうちょっと大きくなるまでお母さんと一緒ですよね?)

だいたい2歳ぐらいまでお母さんと一緒に行動するといわれているんですけど、今この子推定10か月くらいなので、すごいさびしいとは思います。勝手な感情ですが。


(母親から十分に学んでいないと危ないこととかありますか?)

一人でもある程度は学習できるとは思いますが、母親から教えてもらえることは大きいと思うので、母親から学べない分、こっちで何かできればいいんですが、トレーニングで補っていくしかないのかなとは思います。放飼場も今はとても広いんですが、これを1/6か1/4ぐらいに囲って小さいスペースで展示しようとしていまして、その作業に少し時間がかかっていて、外に出れない状態です。


(この日は、よくアイルちゃんが動いてくれました)

動くサイクルは私もわからないです。早朝やっているときもあるので。気分だと思います。


(Twitterでアイルちゃんを紹介したら、みんな美人さんだ!と言っていました)

私も思います!


まだまだあどけないアイルちゃん。舎の中は安全ということを認識してお客を威嚇することはしなかったり、ご飯をくれる担当の方には威嚇しなかったり、と聞いて思った以上に賢いことに関心しました。自分の力で学習したということですよね!これからどんな風に成長していってくれるのかとても楽しみです。

担当の方の「猛獣なので」という言葉に、ツキノワグマだけでなく野生動物をとても尊重されていることを感じました。お忙しいところ沢山のお話をありがとうございました!


インタビュー日:平成28年12月9日(金)